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眼球・角膜実質層とは

角膜は、体表側から順に、5層(=@角膜上皮層Aボーマン膜B角膜実質層Cデスメ膜D角膜内皮層)で形成されています。そのうち、表皮側から3番目に位置するもっとも厚みのある層、《B角膜実質層》についての解説です。

角膜実質層は別名、”固定層”または”実質層”とも呼ばれます。
ボーマン膜の下に位置し、角膜の大部分を占める分厚いこの層には、まったく神経が通っていません。よって、視力矯正手術でこの層を削り取るときも、さいわいなことに、まったくの無痛で済みます。もちろん血管も通っていないので、出血することもありません。

この角膜実質層は、筋状のコラーゲン繊維と、規則正しく点在する固定細胞(=実質細胞)から成っています。視力矯正手術では、この層の表面を削って曲率を変化させることで、光の屈折率を変化させ、視力矯正を行います。

ところが厄介なことに、この角膜実質層には、再生能力が備わっています。つまり、せっかくレーシック手術で削った部分が、細胞の再生によってもとの形に戻ろうとするのです。視力矯正手術後、再び近視に戻るケースがみられるのは、この層の再生能力が原因だったのです。

この再生能力には個人差があり、能力が強ければ強いほど、術後の近視の戻りが起こりやすくなります。どんな名医であっても、さすがに個人の角膜実質層の再生能力の強さまでは把握することができません。ゆえに、視力矯正手術の際は、この層の再生能力を見越して、少し余計に削る必要がでてきます。

将来的には、個人個人の再生能力を簡単に測る技術も可能になるでしょう。しかし、現時点での再生能力の測定は、大変な労力を要する上、患者さんにも負担がかかるため、実現不可能といえるでしょう。